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建築家が設計ミスで訴えられた

2011.10.21

もうずいぶん前のことだが、私の知人の建築家が設計ミスで訴えられたことがある。彼が設計した住宅で大事故が起きたためだった。その家では、2階へ続く階段の踊り場が総ラス張りになっていた。広い庭に面しているから、明るく開放的で、とても気持ちのいい階段だった。じつを言えば、この設計は建て主の希望でもあった。「階段は明るいほうがいい。せっかく庭に面しているのだから、庭が見えるほうがいい。庭に向かって降りていけるようにしてほしい」そういうわけで、踊り場の正面が総ガラス張りになった。

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事故が起きたのは、ある深夜のことである。したたかに酔ったご主人が階段を降りようとしたとき、足がもつれた。この階段には手すりがなかった。やむなく彼は、落ちた勢いにまかせて踊り場正面のガラスに手をついた。ご主人の体重をまともに受けてガラスは割れ、ご主人はガラスもろとも庭に落下した。幸い命だけは取りとめたが、全治3ヵ月。手術を3度も受けなければならない大ケガだった。結果、家族がこの家を設計した建築家を相手どり、訴訟を起こしたのである。設計ミスと言われれば、たしかに設計ミスである。





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