好きなものがハッキリしていると、なぜ居心地のいい部屋ができるのだろう。まず、テイストが自分のカラーに統一されていること。一見バラバラに見えても、ものがその人独自の視点で編集されている限り、ちぐはぐにはならない。そして、好きなものがハッキリしていると、自然とものの数が制限されてくる。好きでないものが最初から排除され、好きなものしか残らないからだ。私はもともと直線が好きで、アールのあるものや、やわらかなシルエットのものは受けつけない。
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そのため、どんなにステキな家具や雑貨に出会っても、それが「曲線」の要素を持っているものだと、まず買うことはない。反対に、好きなものは大切に扱うし、キレイな状態を保てる。頻繁に使いもするので、整理整頓しやすく、掃除もラクになる。私は若いころ転々と引っ越しをしたが、そのたび訪ねてくる友だちに、「あんたの部屋、どこに引っ越しても同じだね〜」と言われた。自分の居心地のいい、使いやすい部屋をつくろうとすると、結局いつも同じレイアウトになってしまう。きっとそれが、私にとっていちばん自分らしい、おさまりのいい「私のカタチ」だったのだ。自分の持っているものの量、自分の好きな姿勢にちょうどいいカタチ、それを知ることも、居心地のいい部屋をつくる条件だと思う。